reCAPTCHAとは?
「reCAPTCHA」は、Webサイトで悪いロボットやスパムを防ぐためのシステムです。
Googleが提供しており、主にフォームやログインページのセキュリティを強化するために使われます。
reCAPTCHAは、人間とボットを区別してWebサイトを守ります。
現在「reCAPTCHA2」と「reCAPTCHA3」の2つのバージョンがあり、それぞれに異なる特徴があります。この記事では、その違いについてわかりやすく説明します。
reCAPTCHA2の仕組みと特徴
reCAPTCHA2は、「私はロボットではありません」というチェックボックスを使った認証方法です。
ユーザーはこのボックスにチェックを入れたり、画像を選んだりして、自分が人間であることを証明します。
「信号機のある画像をすべて選んでください」といった問題を解くことで、ユーザーが人間だと確認します。
この方法は、ユーザーが簡単に理解して操作できるように作られており、特にロボットと人間を区別するための有効な手段として多くのサイトで使われています。
画像選択は、コンピュータでは解きにくい問題を人間が簡単に解けるように設計されているため、ボットによる自動操作を防ぐことができます。
また、reCAPTCHA2は、画像認識技術を利用してユーザーが実際に問題を解いているかどうかを確認します。
このプロセスによって、セキュリティが確保されるだけでなく、ユーザーが悪質な攻撃から守られます。
reCAPTCHA2は、特にユーザーが登録フォームやログインページを利用する際に効果的です。
ボットによるパスワードの総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)など、ログインページで頻繁に起こる攻撃を防ぐのに役立ちます。
ユーザーが明確な操作を行うことで、ボットによる攻撃を防ぎ、確実に人間であることを確認できます。
そのため、セキュリティを最優先に考えるサイトに適しています。
reCAPTCHA3の仕組みと特徴
reCAPTCHA3は、ユーザーの行動から「スコア」を計算し、その人が人間かどうかを判断する仕組みです。
クリックやスクロール、マウスの動きなどを分析して、ボットの可能性が高いかどうかを判断します。
これによって、ユーザーは特別な操作をする必要がなく、自然に認証が行われます。
reCAPTCHA3では、ユーザーの操作に基づいて0.1から1.0までのスコアが付けられます。
このスコアは、サイト管理者にとって柔軟な対応を可能にし、スコアに応じて追加の認証を求めたり、アクセスを制限したりすることができます。
このスコアが1.0に近いほど「人間らしい」と判断され、低い場合には「ボットの可能性が高い」と見なされます。
サイト管理者は、このスコアを使ってユーザーの行動に対して異なる処理を設定できます。
スコアが低い場合には追加の認証を求めるといった対策が可能です。
reCAPTCHA3は、ユーザーに面倒な操作を求めないため、使いやすさの面で優れています。
そのため、ユーザー体験を大事にするWebサイトで多く利用されています。
reCAPTCHA2とreCAPTCHA3の違い
reCAPTCHA2とreCAPTCHA3の最大の違いは、ユーザーが直接操作するかどうかにあります。reCAPTCHA2では、ユーザーがチェックボックスにチェックを入れたり、画像を選んだりする必要がありますが、reCAPTCHA3ではそういった操作は必要ありません。
reCAPTCHA3は、ユーザーの行動を自動的に評価し、バックグラウンドでボットかどうかを判断します。
この違いにより、reCAPTCHA3の方がユーザーにとって使いやすく、煩わしさが少ないと言えます。
また、reCAPTCHA2は特定の場面(例えばフォームを送信する時)に認証を求めますが、reCAPTCHA3はページ全体での行動をチェックし、スコアを生成します。
このスコアは0.1から1.0までの数値で、1.0に近いほど「人間らしい」と判断されます。
これにより、サイト管理者はスコアに基づいて対応を変えることができるため、より柔軟にセキュリティ対策を講じることが可能です。
さらに、reCAPTCHA2ではユーザーに具体的な操作を求めるため、時には煩わしく感じることがありますが、reCAPTCHA3ではユーザーは全く気づかずにセキュリティが提供されます。
この点で、ユーザーのストレスを減らし、より快適な利用体験を提供することができます。
どちらを選ぶべきか?
reCAPTCHA2とreCAPTCHA3のどちらを使うかは、Webサイトの目的によって決まります。
ログインページや登録フォームで確実に不正を防ぎたい場合には、reCAPTCHA2が適しています。
チェックボックスや画像選択によって、人間であることを確実に確認できるからです。
このように、セキュリティを最優先に考える場面では、reCAPTCHA2が最適です。
一方で、ECサイトやサービスサイトなどで、ユーザーがスムーズに利用できることを重視する場合には、reCAPTCHA3が向いています。
ユーザーが何もしなくても認証が行われるので、使いやすさが大きなポイントです。
特に、ユーザーのストレスを少なくしたい場合や、サイトの利用が頻繁なユーザーにとって快適な環境を提供したい場合には、reCAPTCHA3が適しています。
オンラインショッピングサイトでは、ユーザーに何度もチェックを求めると購買意欲が低下してしまう可能性があります。
このような場合、reCAPTCHA3を使うことで、ユーザーの体験をよりスムーズにし、結果として売上の向上にもつながります。
また、カスタマーサポートページやFAQページでも、煩わしさを避けたい場合にreCAPTCHA3が役立ちます。
reCAPTCHAの導入方法
reCAPTCHAを使うには、まずGoogleのサイトでAPIキーを取得します。このAPIキーをWebサイトに組み込むことで、reCAPTCHAを設定できます。reCAPTCHA2とreCAPTCHA3では、少しだけ設定方法が違うので、公式のドキュメントを見ながら進めると良いでしょう。
reCAPTCHA2の場合は、フォームに「data-sitekey」という属性を追加することで簡単に設定できます。このキーを使うことで、フォーム送信の際に認証が必要となり、ボットからの不正な送信を防ぐことができます。設定は比較的簡単で、Googleから提供されるスクリプトをWebページに埋め込むだけで利用できます。
reCAPTCHA3の場合は、JavaScriptを使ってサイト全体の行動をチェックするコードを追加します。スクリプトをWebページに組み込み、ページ全体でユーザーの行動を監視する形でスコアを計算します。このスコアを利用して、特定のアクション(例えばフォーム送信など)に対してどう対応するかを決めることができます。設定は少し複雑ですが、公式のガイドに従うことでスムーズに導入可能です。
まとめ
reCAPTCHA2とreCAPTCHA3には、それぞれ異なる特徴があります。ユーザーに直接操作させるreCAPTCHA2は、確実に認証を行いたいときに適しており、ユーザーの明確な確認を求めることで高いセキュリティを提供します。
一方で、reCAPTCHA3はユーザーにストレスを与えずにセキュリティを高めたいときに便利で、よりシームレスなユーザー体験を実現します。
どちらを選ぶかは、あなたのWebサイトでどんな体験を提供したいかによって決めましょう。
セキュリティと使いやすさのバランスを考え、最適なreCAPTCHAを選ぶことで、Webサイトの安全性を高めることができます。また、ユーザーにとっても快適な利用環境を提供することが可能です。
Webサイトの安全を守り、ユーザーの信頼を得るために、この記事を参考にして、自分のサイトに合ったreCAPTCHAを導入してください。
セキュリティはWebサイトの成功に欠かせない要素ですので、適切な対策を講じることが重要です。
reCAPTCHAの設定方法がわからない方は、下記の記事を参考にしていただくか、弊社へご相談ください。
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