Googleは2026年6月にSearch Consoleへ生成AI機能向けの専用レポートを追加しました。AI OverviewsやAI Modeでの露出をどう見ればよいか、まだ表示されない理由、順位だけで判断しない週次の見方を、中小企業向けに実務目線で整理します。
最近、AI導入やSEOの相談で感じるのは、「順位は見ているけれど、AI検索側でどう見られているかは分からない」という状態が一気に増えたことです。
ChatGPTやClaudeを社内でどう使うかだけでなく、Google検索の画面そのものも変わっています。AI Overviews や AI Mode のように、従来の青いリンク一覧だけではない見え方が増えた以上、サイト運用側も「何が見えていて、何を判断材料にするか」を整理し直す必要があります。
私は、AI時代のSEOでも、最初にやることは変わらないと思っています。大事なのは、変な裏技を探すことではなく、読者にとって役立つ一次情報、読みやすい構造、相談導線を整えた上で、どこが見られているかを正しく観測することです。
2026年6月3日、Google Search Central は Search Console に生成AI機能向けの専用レポートを追加しました。これにより、AI Overviews や AI Mode での露出を専用ビューで見られるようになりました。ただし、ここで誤解しやすいのは、「新しいレポートが出たから、それだけ見ればよい」わけではないことです。
さらに2026年7月7日には、YouTube、Instagram、TikTok、Xなどのプラットフォーム上のコンテンツについても、Search Consoleでplatform propertyを作成して検索パフォーマンスを確認できる案内が出ています。これはWebサイト向けの生成AIレポートとは別物ですが、今後は自社サイトの記事だけでなく、動画やSNS投稿がGoogle検索上でどう見られているかも、同じSearch Consoleの発想で見る場面が増えます。
この記事は、次のような方に向けて書いています。
- Search Console に新しいAI系レポートが出たと聞いたが、何を見ればよいか分からない
- まだ自分のプロパティに表示されず、何が原因か判断できない
- 順位だけで記事の良し悪しを決めていて、AI検索時代の見方に不安がある
- 生成AI向けSEOっぽい情報が多すぎて、何を信じるべきか迷っている
結論から言うと、最初に見るべきなのは `生成AI機能でリンクが何回表示されたか`、次に `どのページが表示されたか`、最後に `その露出が問い合わせや滞在につながっているか` です。順位だけ見て終わる運用では、AI時代の変化を拾いきれません。

この記事では、2026年6月のSearch Console更新で何が変わったのか、まだ見えない場合は何を確認すればよいのか、中小企業が週次でどの順番に見ればよいのか、そしてAI露出を増やすために今やるべきことを整理します。
1. 2026年6月に何が変わったのか
2026年6月3日、Google Search Central は Search Console に `Search Generative AI performance reports` を追加したと案内しました。

ここで重要なのは2点あります。
1つ目は、AI Overviews や AI Mode の露出を、専用ビューで見られるようになったことです。 2つ目は、そのデータが従来の overall Performance report から完全に分離されたわけではないことです。
Googleの案内では、生成AI機能で表示された自社リンクの impressions を専用ビューで確認できます。一方、クリック、CTR、平均掲載順位まで含む通常の検索パフォーマンスは、今までどおり全体の Performance report で追い続ける設計になっています。
2026年7月7日のSearch Console更新では、プラットフォームアカウントの検索パフォーマンスを確認するためのplatform propertyも案内されました。これは生成AIレポートそのものではありません。Instagram、TikTok、X、YouTubeの各アカウントやチャンネルを個別のpropertyとして追加し、Google Search上でのクリック、表示、クエリ、投稿別の成果を確認するための仕組みです。各プラットフォーム内での再生数や表示回数を見るものではない点に注意が必要です。
つまり、見方はこう整理すると分かりやすいです。
- 専用ビュー:
AI Overviews や AI Mode での露出を切り出して見る場所
- 従来のPerformance report:
Web全体としての流入や変化を広く見る場所
この整理をせずに、専用ビューだけで判断すると、「見られているけれどクリックはどうなのか」「AI面では出ているが、記事全体の導線は弱くないか」といった視点が抜けやすくなります。
また、Googleの `AI Features and Your Website` ドキュメントでは、AI Overviews と AI Mode は、関連する複数の検索を広げながら回答を組み立てることがあると説明しています。要するに、従来よりも `いろいろな切り口で関連ページが表示候補になる余地` があります。
これは中小企業側にとって、悪い話ではありません。強いドメインだけが有利になるというより、特定の悩みに対して具体性のあるページ、一次情報があるページ、比較や整理が分かりやすいページに、出番が来る可能性があるからです。ただしGoogleは、インデックスや表示を保証していません。
ただし逆に言うと、一般論を薄くまとめただけの記事は、AI時代ほど弱くなります。誰が書いても同じ内容なら、AI検索側であえて表示候補になる理由が薄いからです。
2. レポートがまだ出ない会社は、何を確認すればよいか

「そのレポート、自分のSearch Consoleにはまだ出ません」という状態は普通にありえます。
Googleのヘルプでは、2026年7月9日時点で次の理由が明示されています。
- まだ一部のサイトオーナー向けに段階展開中
- あなたのサイトが生成AI機能上で十分な impressions を得ていない
- 生成AI機能から自サイトを除外する設定をしている
また、Search Labs の実験データはこの生成AIレポートに含まれません。Discoverにも別の生成AIパフォーマンスレポートが用意されているため、SearchのレポートだけでDiscover側まで見たつもりにならない方が安全です。
ここで焦ってやるべきでないのは、「見えないから特殊なAI対策を足そう」と考えることです。
まず確認すべきなのは、次の3つです。
1. そもそも段階展開中だと理解しているか
まだ全プロパティで一斉に使える機能ではありません。自分のサイトが見えないこと自体を、即座に異常と決めつけない方がよいです。
2. 生成AIで表示候補になりそうなページがあるか
Googleは、このレポートで `どのページが高い、または低い impressions を得ているか` を見られると案内しています。裏を返すと、対象ページ自体が弱いと、当然レポート側でも観測しづらいです。
たとえば、
- 具体的な比較がない
- 見出し構造が弱い
- 現場の一次情報がない
- 内部リンクが薄い
- テキストだけで補足画像がない
こうしたページは、生成AI側でも表示候補になりにくくなります。
3. 除外設定や技術条件で自分から狭めていないか
Googleのドキュメントでは、AI機能に出るための追加要件は特にない一方、前提として `Google Searchにインデックスされ、snippet付きで出せる状態` である必要があります。
Search Consoleには `Search generative AI control` という設定もあります。初期状態では、サイトのリンクや内容をGoogle検索の生成AI機能に含める設定です。ここで除外すると、AI Overviews、AI Mode、Discoverの生成AI機能に自サイトのリンクや内容が表示されず、その機能からの impressions や traffic も発生しません。ただし、この設定は通常検索のランキングや掲載可否を決めるシグナルではなく、AI学習を制御する設定でもありません。
つまり、まずやるべきは特殊設定ではなく、基本の確認です。
- インデックスされているか
- robots.txt や noindex で余計に狭めていないか
- 本文の大事な情報が画像だけになっていないか
- 構造化データが見える本文と矛盾していないか
ここを飛ばして、AEOやGEOっぽい小手先だけ探しても、根本は変わりません。
3. 中小企業が週次で見る順番は `AI露出 → ページ → デバイス/国 → 全体成果`

このレポートが見えるようになったとしても、毎週どの順番で見ればよいかが決まっていないと、結局使われなくなります。
中小企業向けには、私は次の順番が現実的だと考えています。
1. まず `AI露出の有無と増減`
最初に見るのは、生成AI機能上での impressions が増えたのか、減ったのかです。
ここでは、クリックや問い合わせまでいきなり追いません。まず `見えているかどうか` を見る段階です。
2. 次に `どのページが表示されているか`
Search Consoleの生成AIレポートでは、ページ単位で露出を見られます。
ここで見るべきなのは、単に数値の高低だけではありません。
- どのテーマの記事がAI面で表示されやすいか
- 想定していたサービスページより、別の記事が表示されていないか
- 問い合わせ導線に近いページが露出しているか
もし、露出はあるのにサービス導線へつながらない記事ばかりが表示されているなら、内部リンクかCTAの設計を見直すべきです。
3. 次に `デバイス` と `国`
Googleのヘルプでは、このレポートは page / country / date / device で見られると整理されています。
CodeClimbのような国内B2Bなら、まず見るのは日本の mobile / desktop の差です。
- mobile では見られているが、desktop は弱いのか
- 逆にPC前提の比較記事ばかりなのか
この違いが見えると、本文内の比較表や画像の作り方も変わります。
4. 最後に `overall Performance report` と GA4 / 問い合わせで質を見る
ここが一番大事です。
Googleは、AI Overviews 経由のクリックは、より質が高く、サイト滞在が長くなる傾向があると案内しています。ただし、それは `必ず成果が出る` という意味ではありません。
だからこそ、AI露出を見た後は次を重ねて確認します。
- overall Performance report で全体変化を見る
- GA4 で滞在や遷移を見る
- サービスページや問い合わせへの流れを見る
CodeClimbなら、最終的には次の流れで見るべきです。
記事のAI露出
↓
どのページが表示されたか
↓
サービスページへ流れたか
↓
業務棚卸し・AI活用余地診断への導線が踏まれたか
↓
初回相談につながったか
順位だけで終わる運用では、この途中が全部抜けます。
4. AI露出を増やすために、今やるべきことは派手な裏技ではない

AI検索と聞くと、すぐに `AEO対策` `GEO対策` `llms.txt` `chunking` のような言葉に引っ張られがちです。
ただ、Googleの2026年ガイドを素直に読むと、結論はかなり地に足がついています。
追加の特別要件はない
AI Overviews や AI Mode に出るために、従来のSEOと別の特別な技術要件が増えたわけではありません。Googleは、基本的なSEOベストプラクティスが引き続き有効だと明言しています。
強いのは `一次情報がある記事`
Googleのガイドでは、`unique point of view` と `non-commodity content` が重要だと整理されています。
つまり、
- 自分たちの現場で見ていること
- 実務での判断基準
- 失敗しやすいポイント
- 比較した結果どう考えるか
こうした `誰でも書ける一般論を超えた部分` が大事です。
この意味で、CodeClimbのように
- 地方中小企業の現場を見てきた感覚
- 病院事務・院内エンジニアとしての実務感
- 相談前にどこで止まりやすいか
- 何を先に決めると定着しやすいか
を記事に落とすこと自体が、AI時代の強みになります。
テキスト構造、内部リンク、画像も判断材料になる
Googleのガイドでは、次の点も改めて重要とされています。
- テキストで重要情報が読めること
- 見出しや段落で構造が分かること
- 内部リンクで関連ページへたどれること
- 高品質な画像や動画で理解を補えること
- 構造化データが visible text と一致していること
これは、従来のSEOの延長に見えますが、AI面でも同じです。AI回答内でリンク候補になる以上、ページ単体で理解しやすく、関連文脈へ進みやすい方が、理解補助や発見機会を広げやすいからです。もちろん、画像や内部リンクを足せば必ずAI面の露出が増えるという意味ではありません。
Googleは、AEOやGEOという言葉自体を否定しているわけではありません。ただしGoogle検索の観点では、生成AI検索への最適化も結局は検索体験への最適化であり、土台はSEOだと整理しています。だから、外部の新しい手法に飛びつく前に、公式情報と自社の実データを見て判断するのが安全です。
先にやらなくてよいこと
逆に、Googleは次のようなものを優先しすぎなくてよいと案内しています。
- `chunking` ありきでページを細切れにすること
- `llms.txt` のようなAI向けテキストファイルを最優先にすること
- 不自然な mentions を集めにいくこと
Googleの公式ガイドでは、AI Overviews や AI Mode に出るために新しい機械可読ファイル、AIテキストファイル、専用マークアップを作る必要はないと整理されています。ここに時間をかける前に、読者にとって役立つ実務記事を増やした方が、はるかに筋が良いです。
5. CodeClimbなら、AI露出を見る前に `相談導線` まで整える

Search Consoleの新レポートは便利です。ただ、それだけ見ても仕事にはなりません。
中小企業向けのサイト運用では、露出そのものより `露出をどう相談へつなぐか` の方が重要です。
たとえば、AI露出が増えている記事があったとしても、
- サービスページへの内部リンクが弱い
- CTAが分かりづらい
- 相談前に何を話せばよいか見えない
この状態なら、せっかくの露出が取りこぼしになります。
だからCodeClimbでは、AI露出を見るときも次をセットで考えます。
- どの記事がAI面で表示されているか
- その記事から何のサービスへつなげるか
- 読者が次に押しやすいCTAは何か
- 相談前に整理してもらいたい項目は何か
AI時代のSEOは、順位の勝負というより `相談前の無料相談を記事で作れるか` に近いと感じています。
30日単位で見るなら、最低限次を追えば十分です。
- 生成AIレポートの impressions
- ページ別の露出
- overall Performance report の変化
- サービスページ遷移
- 診断CTAのクリック
- 実際の問い合わせ
この順で見れば、`見えた` で終わらず、`どの記事が、どの導線で、どの相談につながるか` まで判断できます。
まとめ
2026年6月3日にGoogleが公開したSearch Consoleの生成AIレポートで、AI Overviews や AI Mode での露出を専用ビューで見られるようになりました。
ただし、ここで大事なのは `新しい指標が増えた` ことではなく、`順位だけでは見えない変化を観測できるようになった` ことです。
最初に見る順番は次で十分です。
- AI露出があるか
- どのページが表示されているか
- どのデバイス、どの国で見られているか
- その後、全体流入、滞在、CTA、問い合わせにつながっているか
そして、AI露出を増やすために今やることは、派手なAI特化テクニックではありません。
- 独自の一次情報を書く
- 見出しと段落を整理する
- テキストで重要情報を伝える
- 画像や内部リンクで理解と発見機会を補う
- 相談導線まで整える
CodeClimbでは、順位だけを見るSEO支援ではなく、`どの業務課題に対して、どの記事を残し、どこに相談導線を置くか` まで一緒に整理します。
もし、自社サイトでAI露出の見方がまだ定まっていない場合は、記事の良し悪しだけでなく、どのページを残し、どこにAI導入相談の導線を置くかも含めて、業務棚卸しから一緒に整理できます。
参考
- 須賀川市の中小企業がAI活用を始めるなら最初にやるべき業務棚卸し
- Claude Codeが話題になっている理由
- AI構築代行サービス
- Google Search Central: Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console
- Search Console Help: Generative AI performance report (Search)
- Search Console Help: Search generative AI control
- Google Search Central: Optimizing your website for generative AI features on Google Search
- Google Search Central: See how content from social and video platforms performs on Google Search
- Search Console Help: About platform properties in Search Console
